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「イラク空自判決」の問題点 [裁判]

名古屋高裁で愚かというか馬鹿げた判決がなされた。この裁判を担当した裁判官には法律というものがわかっているのだろうか。そう疑いたくなるような判決だ。

というのも、イラク特措法およびそれに基づく、自衛隊のイラクでの空輸を違憲と主張した原告の請求をすべて却下した上で、違憲であると認めたのだ。かりに、違憲であると判断するに足る根拠を示せるならば、原告の請求を認めなくてはならないはずだ。しかし、今回の判決ではすべての請求を却下している。結果だけ見れば、原告敗訴である。

だが、傍論で違憲との判断を示している。これは傍論ではなく暴論というものだ。なぜなら、判決の主文と傍論がまったく正反対の方向を向いているからだ。私は担当した裁判官の国語力さえ疑いたくなる。

その結果、原告は違憲であるとする判断に満足していることから、上告はしないだろう。また、国側は勝訴しているために上告できない。そのため、高裁判決は判例となる。最高裁の判断まで至らずにである。しかも、その判決内容は矛盾していて理解できない内容だ。

この国の司法がおかしくなっているのではないか。そう疑わざるを得ない。矛盾した判決であるうえに、その矛盾を正すことすらできない状況を作り出したこの判決はある意味、「言いっ放し判決」ともいうべき無責任判決である。この判決にかかわった裁判官の無責任さ、法的判断のいい加減さには呆れる。

この国の司法はどこへいくのか。愚かな高裁の裁判官を罷免する権限は残念ながら国民主権といわれる我が国ではあるが、我々にはない。それでいいのだろうか。愚昧な裁判官が大手を振って馬鹿な判決を書くこの国の未来はどこへ向かうのか。まさに、「亡国の判決」ともいうべき判決だった。

この判決文を書いた青山邦夫裁判官は3月末で、この判決を最後に退官した。そのことは喜ばしいが、その残した害悪はあまりにも大きい。最後に無茶苦茶な判決を出して尻を捲くったのかもしれないが、こんな人間を裁判官として任用してきたわが国の司法制度はそれこそ「解体的な出直し」および「改革」が必要ではないか。少なくとも国語力のある人間、適正な大人の判断力のある人間を登用してもらわなくては困る。


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