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新銀行東京再建問題 [政治]

このところワイドショーやニュース番組などでは石原慎太郎東京都知事の肝いりで始まった『新銀行東京』の問題が取り上げられている。私は大阪府民であるので関心は低いのだが、音声として流れている情報は勝手に聞こえてしまうのだから性質が悪い。その流れてくる情報から私はいくつかの疑問が生じた。

  1. ここに至るまで都知事は何をしていたのか?漫然と放置していたのであればその責任は?
  2. ここに至るまで都議会は何をしていたのか?漫然と放置していたのであればその責任は?
  3. そもそもこの新銀行は選挙公約に掲げられていたのであるから、その石原氏を都知事に選んだ選挙民の責任は?

という3つの疑問である。それに対して私の考えは以下のとおりだ。

  1. 発案した本人である都知事の責任は重大であるし、出資先の状況を把握しておくべきである。一般投資家でも投資先の状況には注視している。都知事は都民から税金を預かって運営している以上、責任を持って注視する必要があったはずだ。
  2. 議会の主要な職務は行政の監査でもあるはずだ。新銀行東京に関しても与党野党を問わず、現状のような状況を許してしまった責任は重大であるはずだ。
  3. 都民は『新銀行東京』設立を公約に掲げた石原慎太郎氏を都知事として選んだ以上、新銀行東京が抱えた負債に関しては責任がまったくないとはいえないはずだ。

しかし、マスメディアで流れる内容からは全責任は石原慎太郎都知事にあり、議会でこの問題を追及する野党は正義であり、街頭でマイクを向けられる都民は被害者というスタイルをとっている。こんな状況になるまで放置していた議会ははたして正義でありうるのだろうか?この計画は当選後に石原慎太郎が言い出したことではない、選挙の際に公約として明示されていた内容である以上、その公約を支持した都民も「責任なし」とはいえないはずだ。この問題の責任は「都民<都議会議員<都知事<旧経営陣」という形ではないだろうか?都民も被害者だというのではなく、どうすればいいのか?と自己の問題として考えなくてはならないし、都議会議員は追及し、批判するだけではなく、どうすれば被害を抑えられるのか?と考え対案なり、処方箋なりを出さねばならない。そして、都知事は自分が始めた事業であるならば、どうすれば良いと考えているのかを真摯に説明し、都議会ならびに都民の了解を得る努力をしなくてはならないし、事業を継続するのであれば、再建の可能性およびこれからの予想を都議会ならびに都民に明示して信任を得る努力をしなくてはならない。また、旧経営陣および旧『新銀行東京』の責任者であった仁司氏とその推薦人であった奥田碩氏もそのその責任を果たさなくてはならないのではないだろうか。

個人的な感想であるが、ニュースやワイドショーでコメントされている経済評論家などで“元銀行員”という肩書きで、『新銀行東京』の融資の仕方が「出鱈目」であると言われている方が多いが、私はバブルでそれこそ「出鱈目」な融資をして、その結果、不良債権処理を血税に頼り、その投入された血税を退職金として受け取った元銀行員に『新銀行東京』の現状を「批判する資格があるのか」と言わずにはいられない。

この問題がどう解決されるのか、私にはわからないが、この問題の中核は関係者の「無責任」に尽きると思う。旧経営陣も都知事も都議会も無責任でありすぎた。そして、この計画を信任した都民も。そして、「無責任」な批判をする経済評論家も同罪だ。

この問題の責任を果たすということは、この問題の解決の処方箋を考えることであ、それを実施うすることにある。都知事も都議会もそして、都民も問題解決の処方箋があるならば出すべきだ。都知事も都議会も広く衆知を集める努力をするべきではないだろうか。


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