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舌足らず 徹の真意は 伝わらず [橋下徹大阪市長]

またやらかした橋下徹大阪市長。

言っていることがすべてダメというわけではないが、舌足らずだ。ゆえに真意が伝わらずいらだちを隠せずにいるのかtwitterの更新を繰り返している。

まず、言葉として「従軍慰安婦」という規定のない用語を使うべきではない。

正確に言えば「戦場売春婦」だ。売春婦という職業は歴史的には頗る古い。

なぜなら、物々交換だった時代から存在するからだ。要するに貨幣経済の登場より古い歴史を持っているといえる。

物々交換の主流が食物であった時代から売春婦は存在した事実がある。記録に残らないところまで言い出せばもっと歴史は遡るだろう。

ところで、戦場に売春婦が歴史上登場するのは何時、何処でだろう。

日本では比較的その歴史は古い。伝説の部類から拾い始めれば、坂上田村麻呂の『蝦夷征討』、源頼義の『前九年の役』でも遊女が戦場に赴いていると後世の軍記物語などの記述では読み取れる。史料的に一次史料で確実な裏付けが取れるところでは、秀吉の『小田原攻め』だ。秀吉の命令で自らの側室たちだけでなく、京などの遊女屋の出店を許可した書状が残っている。

諸外国では近代に入るまでこういう事例は稀だ。

特に東アジアでは事例は今のところ見つかっていない。中国などは戦争に次ぐ戦争で、王朝の興亡が激しかったことは歴史を見れば明らかだが、各王朝の軍団が売春婦を伴っていたという史料はない。

では、なぜ、日本では早い時期から売春婦が戦闘集団とともに移動するようになったのだろうか。

理由は戦闘で高揚した血気の若者が性欲を現地調達した現地住民で充足することを抑え込むためだ。

ただでさえ、戦場になった地域は荒廃するのに、戦闘終了後に物資を強奪されたり、女性を強姦されたり、住民が殺されたりしては為政者は困るのだ。

戦闘によってやっと勝ち得た領地、領民の価値が低下することは為政者は望まない。

なぜなら、勝ち得た領地、領民から上がる税で戦闘によって消費した金品、人員を補給する必要があるからだ。

また、新たな地域の統治者となる戦勝者はその地域の民情を害したくはない。

積極的な支持は難しくとも反感を抱かれることだけは避けたいのが為政者の心理だ。

ゆえに、民情を害するような強奪、強姦、殺人という行為に対して厳罰をもって臨むのが日本では通常スタイルであり、そのため、戦闘で高揚した血気の若者の性欲の捌け口が必要となった。

そのため日本では多くの戦場で「遊女」と呼ばれる売春婦が活躍し、そこで荒稼ぎするために多くの遊女が戦場に集まった。

また、日本特有の現象ともいうべきは、世界的に「売春婦」といえば地位が低いものだが、日本では古来、そういう観念が希薄なことだ。

たとえば、昨年の大河ドラマ「平清盛」で玉木宏が演じた源義朝などは橋本の遊女との間に長男、義平を、池田宿の遊女との間に六男、範頼を生ませており、その子を認知し、我が子として育てている。


話がそれたが、日本では戦場に売春婦がいることに違和感はなかったことはわかると思う。

さて、諸外国ではどうだったのか。

特に昨今、「従軍慰安婦」という言葉を創造し、多用し、反日的言動を繰り返し、「売春婦≒対日英雄」という論調を展開する韓国や、中国ではどうだったのだろう。

中国や韓国では孫子以来「智将は務めて敵に食む」という伝統があり、食料などの物資でも兵士の性欲でも現地調達という名の「強奪」「強姦」を繰り広げるため、戦場に売春婦を伴うという文化はなかった。

ゆえに、戦場となった地域は荒廃し、「強奪」「強姦」とそれに伴う「虐殺」で王朝が変わるたびに大幅な人口減になってきたのだ。

日本人になじみの深い『三国志』などを読めば、その凄まじさの一端がわかると思う。

さて、軍隊専用の輜重隊と売春婦を伴い、現地の被害を抑える日本の当時の方式と、戦場で「掠奪」「強姦」を繰り広げる中国、韓国式の道徳的、法的、優劣はいかがなものなのだろうか。

そういうことを橋下徹大阪市長は言いたかったのではないだろうか。

しかし、舌足らずなうえに、記事にする際に記者の取捨選択で真意が伝わっていないのだろうが、話す場所と話す相手を選ぶべきでもある。


さらに一言付け加えるならば、

在日米軍は「中国・韓国式」なのか「日本式」なのか。

在日米軍の司令官は「日本式」を否定したが、現状の事件多発を見ていると、在日米軍は「中国・韓国式」の現地調達タイプの軍の運営をしているようにしか見えない。

強姦、殺人、住居侵入を繰り返す米軍兵士を見ていると、橋下徹大阪市長の「風俗を活用しろ」もあながち時代錯誤とも思えないのだが。
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元気

こんにちは。

今発売中の週刊新潮(5/30号)高山正之氏の『変幻自在』 にも、
書かれていました。

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(戦時には)世界中の国々が認める略奪と強姦。
それを認めない国が日本。

日本人は戦に美学を持っていたから、戦場での略奪も強姦も許さなかった。
だから、女郎を連れて軍の後を追った。

橋下徹が、「慰安婦は各国にもある」 と言った。
それは誤解で、各国はモーゼの昔から(民数記)みな強姦で済ませてきた。
戦場で金を払う発想は近代まで無かった。
彼はまた、米軍に強姦より風俗を利用せよと言った。
米政府は侮辱だと怒った。強姦も出来ない軟弱者と言われたと思ったからだ。
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我々日本人は、どうも自らの価値観や習慣で世界を計りがちです。
それが間違いの元である気がします。
世界は、日本人が思うよりずっと腹黒いと思います。
by 元気 (2013-05-26 18:06) 

yukikaze

皆様、nice!ありがとうございます。これからもよろしくお願い申し上げます。
by yukikaze (2013-05-28 09:36) 

yukikaze

元気様、いつもコメントありがとうございます。その週刊誌は読んでいませんが、概ねそうだと思います。

西洋ではローマの昔からそうですからね。中国も春秋戦国の昔から、そうですから。

日本人の感覚では計り知れないことだと思います。やはり大陸から離れた列島だけに日本人は平和的すぎ、平和ボケしているのかもしれません。
by yukikaze (2013-05-28 09:38) 

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