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チベット独立運動と北京オリンピック [国際]

チベットで暴動が起こっている。

 チベットは古く8世紀には『吐蕃』と呼ばれていた。8世紀の東アジア情勢は『唐(漢民族)』『吐蕃(チベット民族)』『回鶻(ウイグル民族)』の三国鼎立の状態であった。その後、モンゴル帝国の台頭で漢民族もウイグル民族もチベット族もモンゴル帝国に服した。その後、『明』を経て、満州民族の『清』があり、『中華民国』そして『中華人民共和国』および『中華民国(台湾)』などに至り、現在の情勢と成っているが、第二次世界大戦後、チベットもウイグルも独立を果たしている。チベットはチベットとして、ウイグルは東トルキスタンとして独立を果たしたが、中華人民共和国は解放と称してそれらを侵略し、併合した。

そして、併合された地域は自治区とされているものの、漢民族の移住政策と、計画的な民族浄化のために自治区内での人口比率は漢民族の比率が高まっている。それらの情勢下で、人口比率が低下し、土地の所有権および営業権などあらゆる権利を奪われつつあるチベット民族、ウイグル民族は独立を模索している。

権利を奪うために、中華人民共和国はあらゆる権利を政府の許可制として、漢民族、特に中国共産党と関係のある事業者および個人にはそれを許し、チベット民族、ウイグル民族などの少数民族はそれを許さないようにしている。

そのため、チベット民族、ウイグル民族は都市部での労働者となるしなく、自宅の所有も制限されている情勢である。そのため、チベット民族、ウイグル民族に限らず少数民族は中華人民共和国に対して不満を蓄積している。

そして、北京オリンピックが開催される本年はそれを阻止する為に動き始めている。今回の暴動でEUをはじめ米国でもこの人権問題に関心を持ち始めている。我が国でもこの問題を大きく取り上げるべきだと思われるが、我が国ではEUや米国ほど大きくは取り上げていない。中国への配慮というものが見え隠れする。

我が国としては未解決の「毒餃子事件」とともに「チベット事件」の解決を求め、諸外国に対して『北京オリンピック』のボイコットカードをきるべき時期ではなかろうかと考える。弱腰に卑屈になるばかりが外交ではない。ときには強気にでることも必要である。『食の問題』と『少数民族の問題』は大きな『人権問題』である。

これは諸外国を納得させることの可能な問題提起である。また、中国は北朝鮮に対して大きな発言力のある国家である。この『人権問題』に『拉致事件』を絡めていくことも戦略上必要であり、有効な施策となると考える。


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